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「80’DAYS~音楽の宝箱」 by RENTA@METAL

「80’DAYS~音楽の宝箱」その①

「いつまで寝てんの~母さん仕事行くで~パンは焼いといたで、はよ起きや~~よ!。行ってくるでね」
 毎日オイラの朝一番に聞こえてくる音は、おふくろの声やった。
「うっせな~~ホントに、わかっとるわ~~」
 ブツブツ文句をたれながら半眠りの顔で、制服に着替えて階段を駆け下りる。我が家の賃貸住宅は、すごく古いアパートの作りで、とにかく階段の角度がハンパない!
 遊びに来た友達が、何人アリ地獄に落ちていくように途中から滑り落ちたことか!
「お~~今日は、まだ時間余裕じゃん!!」
 焼いてあったパンをくわえて新聞の番組表を見る。目で追うのは、音楽番組か、映画だ。
「あ~~ベストテンだわ~~今日、またTWISTが1位かな~この前録音すんの忘れたしな~~今日は、ちゃんと録音せなかんな」
 当時、TWIST、Char、原田真二が、ロック御三家なんて言われてて、世のお姉さま方に、キャ~きゃ~言われてた時代で、オイラもCharの、ギター弾く姿のカッコ良さにあこがれてた。小学生で、カーペンターズにはまり、そのあとビートルマニアになってたオイラは、「日本人でも、カッコいいんだ~~」て、今さらながらの日本の音楽に目覚めてしまった洋楽ばっかり聴いてた逆黒船小僧だった。(笑)
 

「80’DAYS~音楽の宝箱」その②

 我が家に、レコードプレイヤーなるものが、やって来たのは小学生の時。
 それも、とあるコンテストで、銀賞を取った時に、貰った副賞が、人生初入手のレコードだ!

 ドリフターズ「北海盆歌」(爆)

 おいおい、皆んな笑うなって~~当時は、小学生のアイドルてか、あこがれだったんだぞ~~ドリフは!(笑)
 当然聴くことなんて出来ない訳で~そりゃそうだ!プレイヤーないもんな(笑)
 そりゃ~~あまりにもって事になり、ばあちゃんが、プレゼントしてくれたのが、電蓄(笑)
 EPならまだしも恰好がつくけど、無理矢理LPかけると、電蓄自体がレコードの大きさで見えんくなるという。でもね~この電蓄があったから、今のオイラが形成されていくんよお~~
 ほんと、ばあちゃんありがとう~~おかげで、こんな音楽バカな大人になっちゃったわ~~

 そして、中学生になってお年玉と貯めたこずかいで、やっとこさ買えたのが、カセットレコーダー様だあ~~~~!

 当時、カセットレコーダーで、いかに雑音なくTVから音楽を録音するのは至難の業だった。
 スピーカーの前にカセット置いて録音ボタンは、一時停止の状態でスタンバイ!
 オヤジと、オフクロに
「今日録音するでさ~~絶対にしゃべらんといてよ~~いっつもしゃべってまうでさ~声入ってばっかだで~~たのむわ~」
 オヤジが、
「え~~て、だましかっとるで(注 だまってるから)」
 とは言うものの、オイラの昔のカセットにはオヤジの
「かあさん醤油とってくれ~」だの、
「今日は、さむなってきた~(注 寒く)」だの、
 オヤジの声が、何故か曲のエンディング~もう少しでフェイドアウト~よっしゃ~~て所で、必ず一言コメント入れてやがるんだな~今聴くと、スゲ~笑えるんやけどね。


「80’DAYS~音楽の宝箱」その③

 そして、春になった。学年も新しくなりクラス替えの終わった教室。
 なじみの顔もいる、新しくであった顔もある。期待とちょっとした緊張感。
 そんな時、始業のチャイムが鳴った。
 ガラガラガラ~教室の戸が開くと、担任の先生とその後ろには、ちょっと制服が、大きめのオイラと同じくらいの背格好の男子生徒が入ってきた。
「は~~ん転校生かあ~ここらへんじゃ見んヤツやな~ほかの学区から来たんか~~」
 そんときゃ、こんな第一印象だった。
 が、しかし!!まさかこの後の、オイラの音楽人生の方向を変えちゃったのが、コイツとの出会いが切っ掛けになるとは~~~~!!!!!!

 ほい!今日はこの辺で~さあ~~この後の話は、まさに波乱万丈なバンド生活が、スタートだ~~~!!


「80’DAYS~音楽の宝箱」その④

 前回の中学生時代から、ちょっとだけレイドバックしましょうか~~
 時代は、小学生(笑)え?遡り過ぎだって?まあまあ~ちょっとだけ書きますよ~~
 結構、後々の鍵になって行くんやからね!(笑う)
 それは、小学校が、卒業になる頃、とある日に幼馴染のS君(こいつとは腐れ縁ってやつで、いずれは一緒にバンドやることになるんやけどね!)から、電話がかかってきたんだな。

「RENTA~~今何やっとるんや~暇だったら、俺んち遊びに来やへん??で~~りゃカッコええの聴かしたるでさ~~!!すぐ来いて~~」と、遊びの誘い。
 オイラは、全速力でケッタをこいで(注 ケッタとは、名古屋弁で自転車の事ネ!)S君ちに到着。ヤツの家は、リビングが当時でも結構な広さがあって、ガキのオイラ達の格好の遊び場、たまり場になってた。そりゃそうだ~~親父さんが、会社経営者つまりS君は、一応社長の息子だったんだよね~~!!(注 S君は、昨年の秋に他界しました。)
 そして、ヤツが、取り出した1枚のLPレコードにオイラは、目が点に、なってまった~~
 まるで、太陽にほえろ!のジーパン刑事の最期のごとく、LP持ったままジャケットの写真に向かって~
「何じゃこりゃああああああ~~~~~~何かわからんけどスゲ~~!!」と、吠えながらヤツの方を見ると~~~~妙に、ニヤニヤのしたり顔してやがったんだよね~~


「80’DAYS~音楽の宝箱」その⑤

「どうや~~RENTA~カッコえ~~だろ~~、聴いてみ~~それさあ~KISSって言うバンドだて~~!」
 そう、オイラが両手に持って固まってたLPは、KISSのALIVE!「地獄の狂獣」って、アルバムだったんだよね~。
「は~~ん、KISSって言うんだ~うわ~~何だこれ~舌ベロ長げ~~なんじゃピエロか、歌舞伎みたいな顔しとるし~~うわ~~血ィ吐いとるし~~うわ~~火ィ吹いとるがや~~すげ~~な~~これ」と、矢継ぎ早にのたまうオイラ。
「どうや~~聴きたくならん?聴いてみ~~」と、ジーン・シモンズさながらのドヤ顔で、ヤツが覗き込んで来るんだな(笑)
 でも、オイラの答えは、
「ん~~なんか気持ち悪いし~また、今度な~~」と冷ややかに返事してまった!!
 そりゃそうだ~~そんな時オイラは、ビートルマニアやもんな~~「アイムダウン」「ペイパーバックライター」最高!!なんて言ってる小僧にゃああまりにも刺激....
 そう!まさにサイケデリック・ヴァイオレンス・クライム・オブ・ヴィジュアル・ショック~~ってXJAPANか?
てな、感じやったんよね~~


「80’DAYS~音楽の宝箱」その⑥

「そっか~分かった~~でもよ~~ぜって~~お前このレコード聴くようになるぞ!!とりあえずカセットに録音したるで~持ってけて~~」と、お前は、ノストラダムスか?預言者か?未来人か?って思えるぐらいにしつこくすすめるんだよね~~
「ほんじゃ~~カセットは、貰うわ~~とにかく録音してよ~~」とオイラ。
「ほんならよ~~今からカセット作ったるで、オマエ今から、嫌でも聴かなあかんくなるぞ~~」と、Sくん。
 そうだよね~当時コードで繋いで録音なんて、ガキにゃあ出来ね~~もんなあ~
 とにかく、音がきれいに入るように、二人でお地蔵さんになったわけ(笑)
「静かにしとれよ~~だましかとっれよ~~(注 だまってろよ~)じゃ~~録るで~~!!」と、ニヤニヤ顔のSくんは、レコードに針を落とした!
 観客の歓声が、聴こえてくる。ものすごい広さを感じさせる。
 とそれに被さるように、声高に「You wanted the best! you got it! The hottest band in the land KISS!!!(注まだ、この時は、worldって言ってないのね~~、まだアメリカの中のバンドだったんからっすね!)」と、同時に今じゃ大好きなギターリフが、聴こえてきたんだよね~~と、どうしたもんだ!体の中の何かが、沸々と煮えたぎってきた!!
「え~~~~カッケ~~~なんじゃ~~これイイじゃん!!!」
 そう!、KISSのファンがここに、一人誕生してしまったんDEATH!
 それからは、KISSのLP買いあさり、日々聴き倒す、まさに地獄の軍団に加入したがごとく(笑)HARDROCKと言うジャンルにのめりこんで行く生活が、スタートしたって~~訳っす!!!(爆)


「80’DAYS~音楽の宝箱」その⑦

 そして、時代はまた~~転校生が来た日にリバースっと~~
 その転校生の名は、Nちゃん(今でも、この呼び方なんやな)。
 担任の先生が、
「え~~っと、席はどこにするかな~~おお~~RENTAの後ろが空いとるな~~Nくんは、じゃああの席に行って~」
 という事になり、Nちゃんは、オイラの後ろの席になったんだな。
 で、一時間目の授業が終わって、放課になった(名古屋じゃ、授業と授業の間の休み時間の事を、放課って言うんだよ~~)時に、オイラくるっと、後ろの席のNちゃん方を振り返ると、ヤツの緑色に光る筆箱に目が行ったんだよね~その筆箱は、その昔ってか、オイラのガキんちょの頃に大流行した(象が、踏んでも壊れないアーム筆入れ)って~~物やった。
 でも、何かが違う違う~パリらパリら~~(笑)と、見るとそこには、漫画雑誌の切り抜き写真が貼ってあったんだわ~~それも、緑の筆箱にマッチした、緑色のページが(笑)
 その写真には、なんと! もう当時オイラが、愛してやまなくなってたKISS様のお姿が~~!!


「80’DAYS~音楽の宝箱」その⑧

「NちゃんKISS好きなの? オイラめっちゃ好きなんやけど~~」
 と、オイラがのたまうとNちゃんも、
「うん、すっごい好き!!」と、うれしそうに答えてくれたんだな~~
 この、KISSというロックバンドで、友として繋がった瞬間だった。それからと言うもの、明けても暮れてもKISS,KISSと、話が止まらない日が続き、お互いの家に遊びに行ったり来たりする仲良しになったんだよね~~
で、とある日、Nちゃんから一本の電話がかかってきた!受話器の向こうで興奮したNちゃんの声が、耳に痛いほど響いたんだよな~~
「れ、れ、RENTA~~エレキギター従兄から、貰っちゃった~~ジーンのベースみたいに
 尖ってるギターなんだって!!!!!!見に来やああ~~~」
「え~~~~エレキ貰ったのすげ~~~行く行く行く~~~!!!」
 とオイラは、電話切るなり、ケッタに飛び乗り暴走~~市バスの一区間を、5分足らずで到着だ~~!
「Nちゃん来たよ~~~」
「お~~早えな~~これだって~~見て見て~~~」と、Nちゃんが、ギター抱えて座ってた。
 そう、それはウエストミンスター製のSGモデルやった。確かにギターの種類なんかわかんないオイラ達から見れば、ジーンのベースっぽく見えたんやな(笑)
「RENTA~~オレ、実は雷神のイントロが、弾けるようになったんやで~~」と、Nちゃん
「うっそ~~すげ~~弾いて、弾いて~~!!」と、興奮ぎみのオイラ(笑)
「行くぞ~~~」♪バババババンババン ババババババ~ンと、Nちゃんが、つっかえながらも弾くそのフレーズは、間違いなく雷神(God of thunder)やった!!!


「80’DAYS~音楽の宝箱」その⑨

「RENTA~~どうよ~~すごくない???」と、Nちゃんドヤ顔で、のたまった。
 今なら、なんてぺらんぺらんの音なんやろ?って、思えるほどのエレキの音は、ガキのオイラにとっては、十分すぎるくらいにアドレナリン大放出!!
「ね~~ね!さわらして~~弾かして~~」と、名古屋弁フルスロットルのオイラ。
「しゃ~~ね~~な。ほれ~~」と借りたギターを、人生初の演奏開始だ!!
♪バッツビーン ビーン バッツビーン 琵琶法師か?(笑)
「ちゃうて~~RENTA~こうだて~~」と、Nちゃんの演奏指導が飛ぶ飛ぶ~~
「まあ、そんなこともあるかと思ってよ~~RENTAに、これ書いといたで~~やるわあ」
 手渡された一枚の紙には、ギターのポジションに番号が書いてあった。丁寧に六本弦で!!

 そう、オイラが初めて手にした、手書きのタブ譜やった。

「RENTA~この番号順に弾くと、雷神弾けるんだわ~~これやるで、練習しやあ~~」
 家には、オヤジがもらってきた、古いフォークギター(弦高の高さがハンパね~)があったのを、Nちゃんも知っていたんだよね~~

 この日から、オイラのギター弾き人生が、スタートした!!が、しかし・・・・事態は、寄り道帰り道する事になるとは、こんときゃ~~思ってなかったんだな・・・・・。


「80’DAYS~音楽の宝箱」その⑩

 季節は、梅雨の雨がうっとおしい頃、Nちゃんが、Tくん(後に、オイラとツインリードのバンドを演ることになるんやが)と言うヤツをオイラに引き合わせた。
 クラスは同じだけど、Tくんとは、あまりしゃべることもなかった。
 Nちゃんが「RENTA~こいつも、KISS好きなんだと~で、ギターもアリアプロⅡのレスポール買うんだって!!」
 と興奮ぎみに、オイラにはやし立てた。(ふ~~ん いいなあ~ギター買えるんだ・・・)と、オイラは、心の中でちょっとだけ、Tくんに嫉妬した。オイラは、一人っ子やけどさあ~母親は、結構厳しい人で、何でもかんでも買ってもらえる環境じゃあなかったのね。
 とすると、Nちゃんオイラの顔をまじまじと見てからこう言った
「RENTA~ベースやりゃあ~」
 オイラは「え~~~ベース?? 何で~~~」Nちゃんは、得意顔でこう言った。
「RENTA~バンドやろまい!KISSのコピーバンドやろ~~!!俺らで~!!」
 オイラは、ちょっと困った。(ベースって言ったって、オイラ ベースなんてもってない! てか、弾いた事もないじゃん~て~~よりも、オイラに、ベース買えって事かよ~~)
 Nちゃんと、それにもましてTくんも「やろな~~RENTA~~カッケ~~バンドにしようぜ~!!」と、Nちゃん以上に積極的に、オイラにのたまった~~!
 オイラは、2人の勢いに、自分自身の心のどっかに、火が付いた。
「よっしゃ~~やろまい!オイラ、ベース買うわ!!」
 Nちゃんも、Tくんもニヤリとしたり顔で、オイラを見る。
「ほんなら~今日帰ったら、楽器屋に行こまい!!俺らも一緒に行くわ~~」
 オイラは、急に現実が、頭をよぎった。
(か~~ちゃんに、どうやって切り出すかやな~。まあ何とかなるわ~~)と、超ポジティブ宣言を、心の中でしちまった!!
 でもこの後、意外な話の展開が待っているとは、こんときゃあ思わなかった。


「80’DAYS~音楽の宝箱」その⑪

 その日はちょうど土曜日で、そんな頃学校は半日授業やったのね。
 学校から、駆け足ダッシュで、家に直行!ドタドタと自分の部屋に駆け上がり超スピードで着替えるて、またドタドタと、階段を駆け下りるオイラ。
 か~ちゃんが、「何い~~あわてとるの? アンタ昼ごはんは~~? 食べるの? 食べへんの? どっち~~」と、台所から叫ぶ(笑)
 たまたま、休みやったオヤジも、「行くなら気ィつけてけ~~あぶにゃあ~~で~~事故でもしたら、えらいこったで~~」とこりゃまた、名古屋弁フルスロットルで、のたまった~(笑)オイラは、靴履きながら2人に聞こえるように「わかっとるわ~~飯は、Nちゃんたちと、お好み焼き屋行くでいら~~ん」と、言葉が終わる前に、ケッタで猛ダッシュしてた。
 楽器屋さんに、2時に集合。だけど、この楽器屋さんが、自転車(ケッタ)でも20分はかかる距離なんやな~~。汗ダクダクで、2時に無事到着!!
「お~~RENTA来たがや~~こっちやて~~」と、Nちゃんと、Tくんの姿が。
「ごめ~~ん、おそなってまった~~わりいわりい」と、オイラ。
「じゃあ中入ろか!!」3人で、店の中に入る。
 中に入ると、そこはオイラにとって未知の世界やった。雑誌でしか見たこともなかった、ギターやベース、ドラムセットが、そこにはあった。(値段高いよな~~こんなにするんだ~~こりゃ無理だぞ~~)と、オイラは、内心焦ってた。とすると2人が、「RENTA~~こっちこっち~~これベース安っすいて~~!!」
「どれが~~どれどれ~~」と、オイラも2人が立ってる特価品売り場に小走りすると、2人が、「これこれ~~安っすいやんこれ~~RENTA~~これよくね?」Nちゃんが、指差す先には、プレシジョンタイプで、ブラウンサンバーストのベースがあった。値段を見ると、1万2800円! 今なら驚愕の安さやけど、当時の中3には大金やったのだ~~~!!


「80’DAYS~音楽の宝箱」その⑫

 そのベースが、オイラに言った「買えや~~笑」オイラは、ぴかぴか光ってるそのボディに魅せられた。見たことも、聞いたこともない(BELLWOOD)て、メーカーやったけど、オイラはニコニコ笑って期待に満ち満ちてる2人に向かって「よっしゃ~~買うわ~~でも、1回家に電話してくるわ」と、言うが早いか、店の外の公衆電話にダッシュ!
「もしもし?あ~~俺おれ~~あのさ~~ちょっと、聞いて欲しいんやけどさ~~ベースギター買ってもええかな~~」と、オイラ。
「は~~~ん?ベースぅ?何~~?買うってどういうこと~??」と、電話の向こうのか~ちゃんの声は、何か語尾がキツイ(笑)
「ま~~え~~わ、おと~さんに変わるわ~~」
と、オヤジに電話を、変わると
「もしもし?なんだ~ベース買うって? オマエがか? 何でだ??」と、オヤジの声。
 我が家は、オヤジの方が、オイラのやりたい、買いたいには、寛容やった。自分も若い頃ヤンチャしてたからなのか、そのへんは、アバウトってか、考えが大陸的なんやな~。
「俺さ~~Nちゃん達とバンドで、ベースやることになったんやて~~だもんで、どうしても買いたいんだわ~~ね~え~~でしょ??」と、懇願するオイラ。
「いくらだ?」と、オヤジ。
「1万2800円。お年玉とかで返すから貸して頂戴。たのむわ~~」
「わかったで、いっぺん家に帰ってこい!早く買わんとなくなってまうとかんでな!」と、オヤジからの嬉しいお言葉!!!!(笑)
「じゃ~~帰ってから、また買いに来るわ」と、オイラは電話を切った。


「80’DAYS~音楽の宝箱」その⑬

 またまた、ダッシュで店の中へ~~待ってる2人にご報告だ~~。
「RENTA~どうやった?? 買えるの?」と、心配顔のNちゃん。
「OKだわ~~こんで、バンドやれるて~~」と、オイラが言うと、3人で、がっちり握手した。
 家に戻って、金をつかみまた楽器屋さんに、猛ダッシュ!!
「ありがとうございました~~うちには、練習スタジオもあるし、LIVEホールもあるで、またよろしくね!!」と、店長のMさん・・・この人とも、また腐れ縁がこの後続くのだった!!

 家に帰って、ベースを見る・・ん? なんかネックの長さが、短いな?
 後から判明するのだが、そのベースは、なんとミディアムスケールだったんや!!!!(爆)

 おまけに、(BELLWOOD)って、よく考えりゃ~・・・・・・・・・・・・・・・鈴木や!


「80’DAYS~音楽の宝箱」その⑭

 とにかく、ベースをやらねば~~って、買ったその日から毎日KISSのコピーをしまくる日々が、続いた。おかげで、ベースのラウンド弦のおかげで、左手の指先は、画鋲さしても痛くないぐらいにカッチカチになった!(笑)ある日の事、Nちゃんが唐突に
「RENTA~LIVEやろまい!バンドでさあ~!いつもの楽器屋に、ホールあるって言っとったが~~な~~やろう」
 って、のたまった!!オイラは、自分のテンションが、上がるのを一気に感じた。妄想が暴走して自分がステージに立ってる事を、想像してにやけた。
「よっしゃ~~やろまい!!」
 オイラは、二つ返事で答えると、間髪入れずにNちゃんが、
「でもさ~ドラム叩くヤツって、おらんことない?RENTA~誰か知っとるヤツおらんかな~?」
 オイラの頭ン中に、ある人物が浮かんだ。そいつの名前は、Oちゃん!Oちゃんはオイラと小学校の同級生で、実はオイラに、ビートルズを教えてくれた張本人だ~!
「いるよ!Nちゃん!俺のダチでドラム叩いてみたいって言ってたやつがいるんだわ~~連絡してみよか?」
 とオイラが言うと、Nちゃん1もテンション上がって(笑)
「ちょ~~ええじゃん!早く連絡しや~~」と、オイラに電話を掛けさせた。
「あ~~Oちゃん?RENTAやけど~~なあ~Oちゃんドラムやらへん?バンドやるでさ~~ドラム叩きゃ~~」
 電話のむこうのOちゃんも、突然振られた言葉に何故かクールに(笑)
「お~~ええぞ~~やったるわ~~」と何故か、上から目線!の返事が~~ドラム叩いたこともないくせにさっ!!
「Nちゃ~~ん、Oちゃんやるって!!こんで決まりやな!!」
 Nちゃんも、ますますテンション上がって
「よっしゃ~~!!日本のKISSめざすぞ!!!!」っておいおい!!
 そんなこんなで、KISSのコピーバンドが、受験生だと言うのに(爆)スタートする事になったのだ!!!夏休みの人生初のLIVE目指して!!


「80’DAYS~音楽の宝箱」その⑮

 さて、オイラ達のバンドもLIVE目指して日々個人練習する事に!
 中でも、ギターのTくんの上達の速さにビックリだった!!!ある日、Tくんが、
「RENTA~ちょっと、俺ん家来ない?面白い事見せたるでさ~~」と言ってきた。
「何々~~どんな事???」オイラは、とにかくTくん家へ、ケッタで暴走する。
「来たよ~~何?面白い事って?」
「RENTA~~俺秘密兵器があるんだて~~これだわ~~」って、見せられたのが古いステレオプレーヤーやった!、ホントに古くて、4脚の足がついてて、仏壇みたいに観音開きの扉までついた、家具調の代物やった!!
「これさ~ばあちゃんが、使ってたやつなんだけどよ~すんげ~~んだわ!!16回転で、再生できるんだわ~~!これで、LP掛けると、遅くなってめちゃめちゃフレーズがよく分かるんだって!!ギターのチューニング下げて~コピーしとるんだわ~~」
 そう、なんとこの時代にTくんは、ローチューニングの鬼になってた!(笑)確かに、音は低くてスピードもゆっくりなんだが、フレーズ自体は、すっごく良く分かった!!
「でさ~~RENTA~コピーできたら、通常の速さで、合わせて弾くんだって!!な?な?完璧やろ?」
 Tくんは、通常の速さで、ホントにギターソロなんかまんまコピーしてた!!いとも簡単に!!(コイツって、スゲーギタリストかもしれんな!)オイラは、心の中でそう思った。
 この時ある意味、彼に対するライバル心が、別の意味でオイラの心の中に火を付けた!
 そう、ベーシストだったオイラなのに、自分でも気が付かないところに、小さな炎がくすぶる事になるのやけど・・・
 今現在も、ヤツのギタープレイは、すごいんだよな~~! 最初に生まれた距離感は、今でも縮まらないんだわ~~。後に、そんなTくんと、ツインリードでバンドやる事になるんやけど。


「80’DAYS~音楽の宝箱」その⑯

 そんなこんなで、バンドはスタートしたのだが、個々に曲のコピーを日々進めてようやく、バンドとしての練習が、始まった!のはいいのだが、ここに来て致命的な事が見つかっちまった!!Oちゃんを、ドラマーとして誘ったのはオイラだったんやけど、1回目の練習の時・・・・
「さて~何からやろか?まあ~デトロイトからやな~~」とNちゃんとTくん。この2人は、家が近くやったから、お互いにコピーした曲を、合わせて練習をしてたのね。
 オイラも、たまに交って3人でも合わせてたから、とりま、音チームはそれなりに曲になっていたんやけど、Oちゃんは、Nちゃんと、Tくんとは、バンドが始まってからの付き合いだったんで、なかなか馴染むのにも時間が必要やったのね~まあ、それは時間が解決してくれたんやけど。そんな事よりも一番の問題は・・・・

 Oちゃん、ドラムが、まったく叩けない!(笑)てか、

 リズム感の欠片もない~~~~~~~~(爆)
 

「80’DAYS~音楽の宝箱」その⑰

 せめて、ハイハットと、スネアでリズムくらいはって、思ってたけど~~それもどうだか!!
 NちゃんとTくんは、地蔵のように固まり、氷の矢のような視線がオイラの体のあちこちに突き刺さる(笑)
「わかったわ~~Oちゃ~ん、今日はオイラが叩いて見せるからさあ~~ちょっと、見ててよ~~」とオイラ。でもそんなオイラも、当時はベードラのキックさえもドンドンドンって連続で踏む始末。でも、そんときゃ必死で、何とかバンドの和を保とうと思って、わずか1曲で汗だくだわ、手の皮剝けるは、えらい目にあっちゃった!!
 そんなオイラを、クールに見てるOちゃんが、こうのたまった!
「RENTA~なかなかじゃん。ふ~~んそうやればいいんだよな」って、オマエな~~そんなこと言える立場か?(笑)
「とにかくよ~~Oちゃん、叩けるようにならんとコンサートなんか、出来へんで~たのま~~」と、オイラはOちゃんを見ると・・ヤツは、ガム噛みながら、口元だけで笑ってVサインしてた!

 ほんと、どこまでクールミントな野郎だまったく!!


「80’DAYS~音楽の宝箱」その⑱

 そして、月日は流れて、Oちゃんも何とか様になってドラムを叩くようになってきた!!
 バンドとしての練習も順調!!(あくまでも、自己満足の世界)

 で、オイラが、自分のベースを見てたある夜の事~ど~~しても自分のベースが、インパクトがないって~~のに気が付いた!!(遅いわ!)
「は~~KISSのコピーバンドで、使うようなベースじゃあないな~~」
 そりゃそうだよ、プレべなんだもん!!全然派手さなんて皆無だもんな~~!!
「よっしゃ~~こりゃ、1発やらかして~~派手にしてやろ!!」
 そして、オイラは、マスキングテープと、白色のラッカースプレーを用意した!!
「ひゃひゃひゃ~~やったるで~~こんなこと、まだだ~~れもやってね~~ぞ~~」
 何かが、乗り移ったように(笑)オイラは、徹夜で作業開始だ~~~!!
 ミュージックライフを、取り出してパラパラとページをめくると、そこには、エドワード・ヴァンヘイレンさまのお姿が~~~~~!!
「うひゃひゃ~~これだよこれ~~ひひひ~~~」
 今宵、新たなるゲージツ家が、ここに爆誕したのだった・・・