『Zepp Namba観戦記』by QUIQUE-METAL
ライブレポート専用板122-2015年09月23日 00:53
Zepp Namba観戦レポ(1) プロローグ
遠征組の1人として参戦した6月の幕張会場。国内ツアーが告げられ、最初に大阪「Zepp Namba」の文字が現れた時の感動は忘れることが出来ない。
「やっと近くに来る」
海外での怒涛のツアー活動、25000人All Standing等、目覚ましい活動に歓喜するも、国内ツアーの気配は無く、たまに海外遠征前の調整の意味合いが強い平日渋谷、赤ミサ、黒ミサなどはハードルの高く、エントリーせず。
それだけに、来(こ)んなら行ってまえのノリで、休日のMetrockで初参戦を果たし、幸運にもチケットが取れた幕張の地にて国内ツアーの告知を体現できたのは感動的。しかし、喜びも束の間。日程は水木と平日。人気絶賛急上昇中の折、2000~2500人規模の小箱のチケットが取れる気がまるでしない。
それだけに、来(こ)んなら行ってまえのノリで、休日のMetrockで初参戦を果たし、幸運にもチケットが取れた幕張の地にて国内ツアーの告知を体現できたのは感動的。しかし、喜びも束の間。日程は水木と平日。人気絶賛急上昇中の折、2000~2500人規模の小箱のチケットが取れる気がまるでしない。
とは言え、地理的には大阪が近く、名古屋も参戦可能な所に住んでいることあり、候補日は4/8。散々悩み、難波初日を申し込む。仕事の都合は当選してから考えよう。まずは申し込まなきゃ。買わない宝くじが絶対当たらないのと同じ。
申し込みからしばらくたったある日。昼休憩の合間にメールが1通着信。
「そういえば今日発表の日かぁ。まぁどうせ。。。」と思いながら開くとそこには「ご当選」の文字。3度見返し、間違いではない事を確認し、叫びたい衝動に駆られる中、画面を閉じつつも心中は大騒ぎ。
その後、2ヶ月間、海外出張や国内出張の予定が持ち上がるたびに、理由を悟られない様華麗に日程調整を画策する日々が続き、直前の休日出勤が功を奏して、平日にも関わらず振替休日で参戦できるという申し分の無い状態で、Japan Tour初日に臨むこととなりました。
Zepp Namba観戦レポ(2) 開演前
最寄りの難波駅。実家が南海高野線沿いにあり通学の途上でもあったので、難波を通った回数は、少なく見積もっても2500回以上。
しかし、Zepp Nambaに人生初。そもそもZepp Nambaが出来たのは2012年。もともと南港北にあったZepp Osakaが大阪市との賃貸借契約の期限切れで移転したのがきっかけ。大阪でライブ参戦経験はなく、そんな経緯は知る由もありません。
Zepp Nambaは、隣接するクボタ本社のビル6棟がライブ時の振動で揺れるという”環境問題”を抱え、Babymetalのライブで苦情が出る可能性もあり、運営側には対策が求められるだろうとの声をネットでチラホラ見かけました。演出への影響、少なからず出るのか?
久しぶりに訪れた難波は付近の商業施設含め、かつての虹の町とかロケット広場とかの面影は消え、超洒落た雰囲気に覆われ、全然難波らしく無くなっていました。日本中どこも似たような雰囲気の商業施設で溢れており、街の風景も一目で何処と分からないのはどこか寂しいなと感傷に浸りつつ、午後2時、チケット交換1時間前に会場に着きます。
初見のZepp Nambaはとても大きく見えました。2500人規模のライブハウス、実は初体験です。2000人規模の京都会館で東京事変を観て以来。整理件が何番になるだろう、どこまで近くでみられるのだろう、とわくわくしながら、小一時間程待ちます。
Zepp Namba観戦レポ(3) 開演前
心配した雨も上がり、少し肌寒い中待つこと1時間後。チケットを交換すると400番台。参戦記念にツアーTを購入し、開演までしばし休息。早めに晩御飯を済ませ、6時過ぎに会場へ。直前まで悩みつつ、やはりせっかくなのでと幕張同様爪に着色。ただし、前回の反省を踏まえて左手のみとし、装飾等を付けて完成。気分はアート。白塗りは無理だが、手だけなら簡単だし、結構面白い。普段できないことをできるのはとても楽しい。
オフ会で合流する初対面の方々の姿を群衆に追い求めながら、来場者の雰囲気を眺める。男性ファン層はいつも通り中年が多い一方、女性は子どもからおばあちゃん(?)と、層がひろくて驚きます。かなり年齢の高い女性が真っ赤なフリルでコスプレしている様は、若干引きますが、黒く爪を塗った中年のおっさんにその点をどうこう言うあれはそもそもありません。ライブを楽しめればそれでいいでしょう。会場内は暗いので、案外人目を気にする必要はありません。
物販列時に目立った私服組も、開演直前ともなると、9割がたベビメタT。着用率が高いのも、Babymetalならではの光景。さっき買ったばかりのツアーTでなんばパークス(商業施設)を闊歩する若いカップル、ペアも多数見かけ、「なんや、ツアーT人気あるやん」「違和感ないなぁ」と感じました。公表直後は散々な言われようでしたが、サイズによっては売切れ。終演後にも再販していましたが、黒山の人だかりでした。
6時半過ぎ、ざっくり20番台毎に入場が始まり、にわかに熱気を帯びる会場。番号順にきっちり並んでいるわけではなく、ざっくり100番台毎にエリアが分かれており、わちゃっと”たむろ”する雰囲気なので、各エリア毎の入口付近で待機していれば十分。4~5秒おきに20番づつコールするので、あっという間に500人まで中に入っって行きました。
Zepp Namba観戦レポ(4) 開演直前
さて、ここからは、約2分間の出来事。入場ゲートをくぐり、ワンドリンクのペットボトルをかすめ取りながら、トイレに直行。ボトル1本で500円なんてぼったくりやなぁとか思いながら用を足して外に出ると、何やら慌ただしい雰囲気。
「あっもう中に入れるのね」と気付き慌てて中へ。両サイドに4つ扉が有り、どこからでも入れるので、慣れ人は最前に直行していました。中に入って目に飛び込んだのは沢山の柵。3~4mおきに並ぶ柵の列を、見た瞬間「サークルモッシュは出来ないな」と悟りました。
すでに最前は人山が出来ており、中央の密度は高め。ただ、結構後方に陣取る人も多く、3列目から後ろは、各列柵前から順に埋まっていきました。徐々に会場内の人が増えるも、前列目、3列目の左サイドは空隙があり、結局メトロックやサマソニ、幕張の様な身動きが取れなくなるような混雑は終始なく、柵にもたれながら落ち着いて観ることができました。ライブ初参戦者のの割合が多く様子見だったのか、或いは、赤いズボンにRitual Tに爪黒く塗ったおっさんの傍が近づきにくかっただけなのかは、OFGK。
さて、左サイド3列目の柵前を確保したのはYui-Metal狙い。白い垂れ幕は目の前。開演直前、お立ち台がセットされると、白い幕に台の角が当たり、その近さを実感。開演30分間、場内に流れる曲は残念ながら1曲も分からず。周囲で騒ぐ人も特に無し。やはり客層が違う印象。重低音の響く楽曲に体を揺らしながら、軽くウォーミングアップ。これだけ近いと耳やばいかも、と一抹の不安を抱きつつ、万が一の時は耳栓有るし、とポーチの中を探るが。。。。無い!
うーん詰めが甘かった。別の荷物の中に置き忘れるというミス。まぁ何とかなるかと気持ちを切り替えそのまま待機。(結果的には、この後あまりよろしくない状態になりました)
Zepp Namba観戦レポ(5) 開演
演出の為、非常灯も含め全ての灯りが落ち、悲鳴とも付かない歓声が響く中、垂れ幕に現れるは、黒い夜のOpeningを彷彿とさせる”MC Bone、KOBA-METAL”。初国内ツアーを無事成功させるため、観客の観戦スタイルも含め国内ツアーを「修行」と称し、初参戦への手荒な歓迎として、ヘドバンギャーのフレーズが流れる中、スクリーンに映し出されるは隊列を組んだBONES。会場一体となって、「お試しヘドバン」。
体力の無い人をクラウドサーフで場外に運び出す「おくりびと」など、初めて聞くフレーズに、笑いと興奮。何だかいつもと違う雰囲気。
そして遂に幕が上がり、目の前に現れた3姫。細かい表情も分かるほどの近さ。もう今後二度と拝めない距離と確信。ならばとじっくり観察。
「いいね!」「メギツネ」「ドキモ」「あわだま」と怒涛のダンスチューンが続き、「今何時―」などのコールレスポンスで絶叫。
「メギツネ」では、Su-Metalが狐面を2列目位の聴衆に投げ入れる場面を目撃。(結局それは弾かれてステージに戻り、MOAMETALがステージ下に落としたとか)
「ドキモ」に至っては、近すぎて、台の上で寝そべる姿が見えないという贅沢な出来事も。
しかしその後、「神バンドソロ」「CMIYC」「ウキミ」と続いた辺りから、左側の音響が割れ始め、SU-METALの声が聞き取り難くなり、耳を押さえながら聴く事態に。神バンドの音も全体的に良好とはいかず、音響は犠牲にして3姫の舞いに集中。
次に神バンドの2回目のソロ。音割れは余りせず、聴き慣れないマイルドなギターフレーズが流れ、「あれ?いつもより長いなぁ」と感じる中、そのまま3分以上1曲を完全演奏。これには驚き。なぜならメタルというより普通にロックで、メロディ載せたら新しいSU-METALの新曲になりそう。
Zepp Namba観戦レポ(6) 終演
続く「紅月」は音響の悪さも気にならないほど、SU-METALの透き通る歌声が響き、琴線に触れ感動。SU-METALの声はやはり特別、唯一無二の声。
一転「4の歌」「ヘドバンギャー」「ちがう」と激しくなると、もう左から入る音はアウト。「あわだま」は「1,2,3、4」の所が合わせやすいですが、「ちがう」、幕張で1回しか披露していないレア曲なので、手拍子と狐サインの混在個所多数で、ファンも今一つ乗り切れないのは当然ですが、合いの手が完成する過程を体感できたのは新鮮です。
この辺りから、前列で事ある毎にフェイスタオルを掲げる人がいて、何も見えなくなることが頻繁に発生。サイリウム、被り物、旗の持ち込みが禁止になっている理由をよく考えて欲しいなぁと幾分不愉快な気分も生じました。メタルレジスタンスの成果を讃える紙芝居が始まる頃には、何度か前列で発生していた中央への圧縮で、視界から外れたので、また舞に集中。クラウドサーフは、「紅月」以外、ほぼ全曲でそれぞれ1~2名が中央辺りで流れ、最前に流れ落ちていくのが見えました。やはり中央は激しそうでした。
「ROR」「ギミチョコ」「IDZ」とラスト3曲、間髪入れず疾風の如く続き、もはやセトリも頭に残らず、興奮はMAXに。聴衆の熱気で白い靄がかかり、舞台がぼやけて見えたのは錯覚か現実か。
”例の環境問題”の事もすっかり忘れ、しっかりダメジャンプを連発。
「ギミチョコ」での「おおきに」はハウリングで聞こえませんでしたが、ラスト「We are Babymetal」の大合唱の後、中に舞った銀テープが、ふわりと目の前に落ちてきたので、思わず掴みとりました。何気にみたらサインが書いてあることに気づき、ほどなくそのことに気づいた聴衆により、テープは跡形もなくなっていく様は爽快でした。
Zepp Namba観戦レポ(7) 妄想
神バンドソロに入るまでの4曲、ほぼYUIMETALのみを観ていて、彼女が時折観客に見せる笑顔の破壊力が半端ない事に気づきました。MOAMETALはほぼ終始笑顔で、THE愛嬌モンスターという印象。
勿論YUIMETALも表情に笑みを浮かべるものの、どちらかというとクールな表情が大半。なので、時折見せる素の「水野由結」の笑顔が現れた時のギャップ萌えと言ったら、そりゃもう何と言うか、どう言えば良いやら、とにかく可愛い。中学生の頃に、同級生の女子が、放課後に一応校則で禁止されている買い食い(アイス)をしている所をたまたま見た時に「てへっ」と恥ずかしそうにした時の甘酸っぱい青春の1項に刻み込まれた笑顔を思い出しました。そんな笑顔です。
あの激しいライブの最中に、天真爛漫な笑顔を振り撒けることが出来るのは、キャリアのなせる技。踊りが激しいだけに、MOAMETALも含め、どこでどういう表情をいれるか、そのタイミングはとても難しい筈だが、それを自然にこなせてしまう2人がいやはや恐ろしいw
比較的前列にも初参戦が多かったようなので、彼女達が振り撒く愛嬌に男女関係なく悩殺されたのは間違いないでしょう。こうしてまた、Babymetal中毒者が大量に増え、横アリ2days完売に向けて着々と下地が整っていくのを実感します。
盛り上がり度合から、関西圏はまだまだ新規ファンの獲得の伸び代が大きい印象を強くうけたので、Zeppクラスのライブは来年もまたあるような気がしました。
来年後半には大阪城ホール1dayか?
夢はまだまだ膨らみます。
Zepp Namba観戦レポ(8) 振り返り
全体を通して、踊りをよく見ることができたのは貴重としか言いようがなく、しっかりと脳裏に焼き付けて、今までとは違う視点で楽しみたいと感じました。
YUI、MOAのシンクロ度合、そして何よりダンスのキレ。踊りの事は良くわからないが、ひとつひとつの所作がダイナミックかつ繊細で指先まで含めて型が綺麗。静と動の動きの組合せが絶妙で、ダンスというより空手の型を観ているようで、和の要素を強く感じます。
そこに”kawaii”要素が入り込み、これまた過去に類を見ないchoreography(舞踏術、振付)が潜んでおり、まだまだBabymetalの魅力を堪能しきれていないことに気づかされます。メタルダンスユニットというフレーズですらBabymetalを適切に表しているとは言えず、BabymetalはBabymetalでしか無く、唯一無二の一ジャンル。
このまま疾走を続けて欲しい。歌、曲、演奏と注目してきたので、次は「舞、振付」の部分に注目し、今後の活躍を見守りたい。
そして可能な限り、その成長を追いかけていきたい。それが今回の参戦で改めて感じた事。
またいつかライブで。。。
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